「TOBの動きについて(㈱関西スーパー)」からしばらく経ちましたが、先週にオーケー㈱(以下、オーケー)及び㈱関西スーパー(以下、関西スーパー)からニュースリリースがありました。
Ⓐオーケー
関西スーパーに質問状を送る、との報道があったことを受けて、9/21(火)に「昨日の一部報道について」との内容でリリースがありました。
それには下記旨が記されております。
・関西スーパー株主より「オーケーTOBに関するプレスリリースに対して関西スーパーからの追加の発表がされていない点」についての問い合わせを受けている
・質問状の内容として関西スーパー見解の公表時期以外の質問はしない
Ⓑ関西スーパー
9/24(金)に、29ページにわたる「見解」を発表しています。
内容的には、オーケーTOBのスキームとの比較(Ⓐの質問状を受けた回答書でもあるだろうと思います。)で、やはり関西スーパー+エイチ・ツー・オーリテイリング(以下、H2O)経営統合推しの内容になっております。
また、前回には無かった「株主の皆様が得られることになる経済的価値」の言及があり、第三者機関算定で①2,400 円~3,018 円、又は、②1,787 円~3,128円の価値となる、とあります。
単純すぎる計算ですが、①②平均で2,093円~3,073円(更に均して2,583円)となります。
9/24(金)終値は2,007円。両リリースが正しければ、現評価金額は低いことになります。
オーケーとしては関西進出の橋頭保ともなるので、是非成し遂げたいところでしょう。
関西スーパーとしては、H2O陣営への参加を前提とした調整はすでに進めているかと思います。ただ、Ⓑ内の一部詳細スキームのうち「関西スーパー-H2O参加スーパー(阪急オアシス、イズミヤ)間での株式交換」後の株式の希薄化について、私では読解できない部分があるのですが…その点については第三者機関算定の記述で問題が無い、とのことでしょうか。
統合後の先、それぞれの計画の「その後」はどうなるのか、想像してみます。「大阪 スーパー 序列」でググったところ、面白い資料(調査機関が作った的なものでは無い)があったので、参考にさせていただきます。
(https://togetter.com/li/1718558)
関西スーパーは中~高品位の商品を、それに見合う金額で提供する、との立ち位置だそうです。阪急オアシスやイズミヤも同様、としておりました。
経営統合後、利用者裾野の広がりは厳しそうですが、商品・流通共通化などの面でのメリットは見込まれそうです。ただH2Oのスーパー部門が「百貨店企業の一部門」との扱いであれば、利益が再投資されにくい恐れもあります。
では、オーケーの場合をネットで調べたところ、価格は安く、プライベートブランドなども充実している、とのことです。関西にも類似するスーパーマーケットはいくつかあり、オーケー案の統合後、新生関西スーパーは新たにその領域へ参戦する形となります。
オーケーの今の品質がどのあたりになるかの想像は難しいですが、現関西スーパーの品質を落とさず、価格が下がるのであれば優位性を高められるでしょう。
ただ、品質が上がるが価格微増、となると…
価値(コストパフォーマンス)に関する考え方は関東/関西(特に大阪)で違いがあると思います。家計を司るお嫁様方はどのように判断するでしょうか。
恒大集団の件もあり、市場の動きが落ち着きません。
今後の三社の動きや、もしデフォルト等で市場環境が変わった場合、どのような動きとなるのか含め、引き続き動向を見ていきたい、と思います。
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