(業種分析)リース業界株について

私の投資スタンスとして、高配当銘柄投資メイン/インデックスETF・米国株サブでのポートフォリオを組んでいます。
現状はリスクを取って資産内の株式割合を高めていますが、不況時ショックを軽減するため、リスク分散ができる(経済恐慌の際も値下がり/破綻リスクが低い)銘柄業界は無いか、と思いリース業界を調べてみました。

①リース業界の状況
リースとは、ざっくりとは「器具や設備を長期的に貸し出すサービス」で、リース会社が購入した物品を貸し出し、リース料を受け取ることで利益を上げています。(レンタルは、あらかじめ保有しているものを貸与する)

23年度業績は各社とも好調で、航空機リース・不動産ファイナンス等で伸ばしている状況です。
ただ、銀行金利低下の煽りを受け、企業がリースを避け資金調達/資産購入する場合があるなど、市場としては縮小基調であるとのことです。
こうした中、大手はメガバンクや商社との連携を強めたりM&Aでの業界再編が進んでおります。

②リース業銘柄の株価、指標について
上場しているリース会社5社の株価等を表にまとめてみました。
→株価,PER等は10/18(水)午前終値ベースです。
 東京センチュリーは、ロシア関連の特別損失を計上したため、配当性向が367%となっています。
(一株当たり収益に関わらず配当維持をした)

コード85918593843984248425
企業名オリックス三菱HCキャピタル東京センチュリー芙蓉総合リースみずほリース
株価(円)2,712.59825,86211,7404,800
時価総額
(百万)
3,349,5291,440,508721,192355,579235,219
PER(倍)9.6111.7510.258.207.50
RBR(倍)0.870.890.930.930.86
総資産(兆)12.599.638.055.362.70
配当(円)9437200390166
株主優待(ふるさと
優待)
クオカード
2,000円
図書カード
3,000円
クオカード
3,000円
企業名オリックス三菱HCキャピタル東京センチュリー芙蓉総合リースみずほリース
売上
(億)
26,70019,00013,2006,8875,297
利益率11.78%7.32%6.88%8.14%6.00%
配当利回3.47%3.77%3.41%3.32%3.46%
優待込3.75%3.58%4.08%
配当性向37%41%367%26%25%
◎特色・感覚 (「特色」はYahoo!ファイナンスより)
オリックス[特色]リース手始めに生保、不動産など多角化、海外展開突出。エネルギー、空港運営など事業投資も
[感覚]金融、保険含めかなりの多角営化。
三菱HC
キャピタル
[特色] 三菱UFJグループ。日立キャピタルと21年4月統合。リース首位級。M&Aで海外展開加速
[感覚]リースメイン。三菱、日立の系統。
東京
センチュリー
[特色]伊藤忠系、旧第一勧銀系が合併したリース大手。銀行色薄く経営に自由度。事業投資、海外を強化
[感覚]NTTと協業、リースメイン。前年赤字はロシア関連特損。
芙蓉総合
リース
[特色]みずほ(旧富士銀)系。不動産リースに強み。再エネ投資や事業運営に傾注。買収でBPOも拡充
[感覚]リースだけでなく投資や事業起業的な面も強い。
みずほ
リース
[特色] 旧興銀系。19年みずほFGの持分会社に。丸紅とも資本業務提携。持分会社にリコーリース
[感覚]リースメインだが丸紅、リコーリースと連携取る

売上、総資産額ともオリックスが頭一つ抜けています。
売上には保険なども入っていますが、総資産額から考えても業界トップ企業であることは明確です。

全体的に配当利回りが比較的高く、株主優待も多く設定されています。
優待内容は1単元を持っていた場合の内容ですが優待込み利回りが3.5~4%と高く、加えて多くの企業で2年目以降で増加する傾向があります。
配当性向的に見ると芙蓉総合リースやみずほリースはまだ余地が有ると考えて良いでしょう。
また、多くがPERが10倍未満/PBRが1倍未満ですので株価向上余地は有ると考えて良いと思います。

③個人的方針
私は2銘柄(みずほ/リコーリース)を持っているので、分散投資の観点ではこれ以上は購入を控えるべきかもしれません。
ただ、オリックスはかなりの多角化を行っていることもあり、株価次第で購入を考えております。
今年度末で株主優待が終了するため、その配当落ち後に生じる一定数売却の際の値下がりを狙えれば素晴らしいのですが…そんなに上手くはいかないでしょうね、、、

リース内容やプロジェクトファイナンスの性質上、大幅収益は見込みにくいですが、リース物件や内容によっては、(成長分野の資産リース実施は)多方面業界への投資と同様に考えられる面もあります。
余剰資金がある場合はリース業界への投資は有りかもしれませんね。

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